第3次自転車活用推進計画が閣議決定

国が走り出す中、宮崎県の計画は止まったまま

2026年5月30日 #サイクルツーリズム #宮崎県 #自転車活用推進計画 #地域振興

令和8年5月29日、「第3次自転車活用推進計画」が閣議決定された。令和12(2030)年度を期限とする5か年計画で、今回から「ビジョン」が初めて明記された。目標は従来の4つから5つに拡充され、脱炭素社会への貢献、地域交通課題への対応、観光による地域活性化という新柱が加わった。国は2030年を見据えた自転車施策の新章に入った。

第3次計画で新設された目標のひとつは「観光による地域の活性化への貢献」。サイクルツーリズムが国家レベルの政策目標として正面から位置づけられた。

国・九州の動き・・・・熊本・福岡は着実に更新を重ねてきた

 同じ九州では、隣県が早くから動いている。熊本県は令和2年3月に自転車活用推進計画を策定し、令和4年3月には早くも改定版を公表した。「道の駅阿蘇」はサイクリスト向けの専用駐車場予約システム、フロアポンプ貸出、更衣室整備、定期ライドプログラムと、ハード・ソフト両面の整備を着実に積み上げ、全国的な評価を獲得する観光拠点へと育った。

 福岡市は令和3年の第1次計画策定から令和7年に第2次計画を策定し、自転車を取り巻く環境変化に機敏に対応し続けている。一般社団法人ツール・ド・九州は、令和7年度の国土交通大臣「自転車活用推進功績者表彰」を受賞した。九州全体で自転車を地域づくりの中核に据える流れが加速している。

令和元年の策定後、実質的な動きが止まった

平成31年1月・令和元年6月

「宮崎県自転車活用推進に係る検討委員会」第1回・第2回を開催

令和元年9月

「宮崎県自転車活用推進計画」策定(計画期間〜令和10年度)

令和2年度

推進本部による取組実績を公表(以後の実績公表も確認)

※この段階まで国の第1次計画(H30策定)との整合は取れていた

令和3年5月

国が「第2次自転車活用推進計画」を閣議決定

→ 宮崎県:計画改定・委員会開催の記録なし

令和8年5月29日

国が「第3次自転車活用推進計画」を閣議決定(〜R12年度)

→ 宮崎県:令和元年計画のまま。対応の動きが確認できない

宮崎県の自転車活用推進計画は令和元年9月に策定された。当初の計画期間は令和10年度まで。策定プロセスでは2回の検討委員会を経た。しかし、令和3年5月に国の第2次計画が閣議決定されて以降、宮崎県による計画の改定・見直し・検討委員会の開催を示す記録が公式HPから確認できない。

国の計画が第2次・第3次と更新される中、県の計画が旧計画のままでは、補助金申請の根拠、国との施策連携、民間事業者の投資判断において実質的なハンデが生じる。

九州・他県の動き

  • 熊本県:R2策定→R4改定済み
  • 福岡市:R3→R7と第2次計画策定
  • ツール・ド・九州:R7国土交通大臣表彰受賞
  • 道の駅阿蘇:全国モデルのサイクル拠点へ

宮崎県の現状

  • 令和元年9月策定の計画のまま
  • 国の第2次計画(R3)以降、改定の記録なし
  • 第3次計画(R8)との整合が未着手の状態
  • サイクルツーリズム施策の戦略的更新が見えない

宮崎県は第3次計画にどう対応するのか

宮崎県には豊かな自然資源と、サイクルツーリズムを育てたいという現場の意欲がある。しかし、計画が国の最新方針と整合していなければ、その意欲を政策に乗せる土台が弱い。

国が第3次計画を動かした今こそ、宮崎県は計画の改定プロセスを明示すべきだ。いつ、どのような体制で、どのような目標のもとに県の自転車活用推進計画を更新するのか。その問いへの答えを、社会は待っている。

宮崎県に求めること

・第3次国計画との整合を踏まえた県計画の改定スケジュールの公表

・検討委員会の再開・再設置による透明なプロセスの確保

・サイクルツーリズムを観光振興計画と連動させた位置づけの明確化

・県内市町村の計画策定促進への支援強化

第3次自転車活用推進計画宮崎県サイクルツーリズム自転車活用推進法地域振興観光政策

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